広島の学校裏事情

生育広島。広島教育並列学校裏事情記

広島市立基町高等学校の裏事情

広島市立基町高等学校
寸評「進学率向上に躍起した美麗校舎」

 

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広島市中心部に位置する。

 

個人的おすすめ度 90点 / 100点

 

 

市立広島基町高等学校

 

 5校しかない広島市立高等学校のうち1校。県下においてトップクラスの美しい校舎を誇る。建設自体は20年を経過しようとしているが、その洗練とされたデザインは得も言われぬ魅力を放つ。進学率も県内の高校中抜きんでており、特に京都大学への合格に強いこだわりを持つ。

それらの理由からかなり人気が高く入試の倍率も高め。美麗な校舎は大ヒット映画「君の名は」のモデルともなった。一方で芸術コースもあるため、進学コースとはまた一風雰囲気が違う生徒教員がいるのが魅力的。基町生から見た場合「デザイン科かどうかは見た目で分かる」とのこと。

しかし、建築がオシャレな故の悪い部分もある。広島のバカが貧乏のくせに、デザイン料・建築費に金をかけすぎたために建築途中の部分がある点など。例えば教室。君の名はでも出た教室。実際に入るとかなり天井が高いことに気づく。これは天上には別の建築を施すつもりだったが、予算の都合上それが叶わずむき出しのままらしい。いいかげんにしろ湯崎英彦(県知事)。曰く、校舎自体が芸術作品そのもののため、食堂が別置きになっているらしい。不便。また、校舎を横断するエスカレーターはもっぱら登り専門。体育のあとは体操服でエスカレーターにうずくまる生徒の軍団が見える。

 

生徒の方はどうだろう。悲しいかな、不登校や退学者はそれなりにいる。その理由については躍起した進学率向上方針だろう。基町高校は教員の教科指導がかなり熱心なことで有名で夏休み返上で補修を開き、日々の宿題の量も相当多い。塾との連携もままあり、本気でお尻を叩いてほしい人、磨いてほしい人のはうってつけの学校だ。

また生徒の進路希望以上の進路先を提示することも多いと聞く。換言すれば、それだけ生徒のポテンシャルを信じているのだろうが、ここには裏話がある。実は基町高校にくる教職員は管理職候補の割合が高い。つまり次期教頭、次期主幹教諭なのだ。以前段原中学校は広島教職員の登竜門といったが、こちらは高校での登竜門だろう。

しかしながら同業者の女性が娘の数学を参観授業したところ自分のほうがよっぽど上手く教えられていたと豪語していたのも面白い。

 

個人的に、もしももう一度高校を選べたらいまどこを選ぶか?と聞かれたらこの学校がトップで候補に入る

生徒の満足度も高く、人気も高い一方で、裏では広島市政の事情が絡む学校だ。そしてその広島市政の裏には、東京のハイカラなデザインをできる人物を呼ぶなど、首都への憧憬が隠し切れない。

 

戦国時代終末期、江戸幕府に駒のように使われ、ゴミくずのようにポイ捨てされた福島正則。この大馬鹿者の居城・広島城は今日も基町高校を望んで屹立している。